アルコール飲料を日本へ輸出するには
日本は世界で最も洗練された酒類市場のひとつです。ブラジル産ワインやスパークリングはまだ新しい存在であり、準備の整った生産者にとっては大きなチャンスでもあります。本ガイドでは、ブラジル側・日本側それぞれの規制の流れを整理します。なお、ブラジルと日本の間には現在発効済みの貿易協定がなく(メルコスール・日本間で交渉中)、WTO税率が適用されます。
輸出までの5ステップ
- 1. 日本側の輸入パートナーを見つける — 酒類販売業免許が必要なのは日本の輸入者・販売者です。
- 2. サンプルと技術資料(成分、添加物、製造工程、分析結果)を送付。
- 3. 輸入者が到着港の検疫所に食品衛生法に基づく食品等輸入届出を提出。
- 4. 日本語の裏ラベルを出荷前に準備(下記参照)。
- 5. 船積み・通関・関税や酒税の納付を経て、市場へ。
ブラジル側で必要な準備
- 農務省(MAPA)への施設・製品登録と分析証明書
- 輸出資格(Radar/Siscomex)と正しいNCM分類(第22類)
- 最新の分析データ — 過去にはメタノール過量や未認可保存料で不合格になった事例があります
- 英語(または日本語)の製品資料 — ワイナリーの歴史やストーリーは商談で大きな武器になります
日本側:免許と検査
日本国内で酒類を販売するには、販売場ごとに所轄税務署長の酒類販売業免許が必要です。この義務は日本の輸入者・流通業者にあり、ブラジルの生産者にはありません。だからこそ、パートナー選びがプロジェクト最大の決断になります。
到着時にはすべての酒類が食品等輸入届出の対象となり、日本の基準に基づいて添加物や保存料が確認されます。ブラジルで一般的な保存料が日本では禁止・制限されている場合があります。
税金と関税
- 酒税:ワイン・スパークリング(果実酒)は1リットルあたり100円
- 輸入関税:二国間協定がないためWTO税率を適用。スパークリングは従量税、スティルワインは複合税率 — 契約前に現行税率をご確認ください
- 消費税:CIF価格+関税+酒税に対して10%
- 交渉中のメルコスール・日本協定が実現すれば関税低減の可能性 — 当サイトのニュースで続報をお伝えします
日本で義務付けられるラベル表示
- 輸入者の氏名・住所
- 内容量と酒類の品目
- アルコール分
- 使用した食品添加物(例:亜硫酸塩)
- 20歳未満の飲酒防止に関する注意表示
- ワインは2018年以降「輸入ワイン」の表示と原産国名が必要
実践者からのヒント
小さく始めましょう。混載1パレットのサンプル輸出でも市場の反応は十分に測れます。セーハ・ガウーシャ産のスパークリングは国際コンクールでの受賞歴も多く、そのストーリーは日本の小売で強く響きます。
ラベルだけでなく物語を翻訳すること。日本の消費者は産地・家族・テロワールに価値を見出します。裏ラベルのQRコードから日本語ページへ誘導するだけで、売場での存在感が変わります。
本ガイドは Made in Brazil 編集部による一般的な情報提供であり、個別の助言に代わるものではありません。規制や税率は変更されます — 必ず最新の要件をご確認ください。
参考情報源: JETRO — アルコール飲料の輸入手続き ↗