コーヒーを日本へ輸出するには — 生豆・焙煎豆・インスタント
コーヒーはブラジル農業にとって最も自然な日本市場への入口です。日本は世界有数の消費国であり、ブラジルは長年その最大の供給国です。ただし、生豆・焙煎豆・インスタントのどの形態かで手続きは大きく異なります。この違いを理解することが、輸出者にとって最初の戦略的判断になります。
生豆か、焙煎豆か、インスタントか — 関税が戦略を左右する
- 生豆:関税は無税。ブラジルコーヒーの大部分が生豆で輸入され、日本国内で焙煎されるのはこのためです。
- 焙煎豆:WTO協定税率12%(基本税率は20%)。自社ブランドやストーリーのあるスペシャルティ向き。
- インスタント:WTO協定税率8.8%。
- 日伯間に発効済みの協定はなく、これらのWTO税率が適用されます。CPTPP加盟国など協定を持つ競合国は、より低い税率で焙煎豆を輸出できます。
生豆:王道ルート
生豆は植物として扱われるため、食品規制に加えて到着時に植物防疫法に基づく検疫(害虫検査)を受けます。
ブラジル側で発行される植物検疫証明書(MAPA/Vigiagro)が必須です。これがなければ貨物は受け入れられません。
生豆輸出のステップ
- 1. コーヒー輸出者としての登録とロットの公式格付け(COB/Cecafé基準)
- 2. ICO(国際コーヒー機関)原産地証明書と植物検疫証明書の取得
- 3. 契約と船積み前サンプル承認(プレシップメントサンプル)
- 4. 到着時:植物検疫+食品等輸入届出。残留農薬やカビ毒(オクラトキシンAなど)がポジティブリスト基準で検査されます
- 5. 通関後、焙煎業者または商社へ
焙煎豆・インスタント:検疫は不要、表示は厳格に
加工品(焙煎豆、粉、インスタント、ドリップバッグ)は植物検疫の対象外で、食品等輸入届出のみとなります。その代わり、原材料、アレルゲン、賞味期限、保存方法、輸入者情報など、包装食品としての日本語表示が完全に求められます。
ブランドを持つスペシャルティコーヒーにとって、日本は価値ある市場です。トレーサビリティ、マイクロロット、農園やカッピングスコアに対価を払う消費者がいるため、12%の関税もプレミアム価格に吸収できます。
不合格になりやすいポイント
- 日本は残留農薬のポジティブリスト制度を採用しており、基準はブラジルより厳しい場合が多い — 船積み前に多成分残留分析を
- カビ毒(オクラトキシンA)も監視対象 — 乾燥と保管に注意
- 水分値や欠点数が契約と異なると値引き・返品の原因に — 公式格付けが双方を守ります
戦略のヒント
初めての輸出は日本で実績のある商社経由が一般的です(リスクは低く、マージンも低い)。受賞歴やマイクロロットを持つ生産者は、SCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)の展示会などを通じてロースターとの直接取引を目指せます。
本ガイドは Made in Brazil 編集部による一般的な情報提供であり、個別の助言に代わるものではありません。規制や税率は変更されます — 必ず最新の要件をご確認ください。
参考情報源: JETRO — コーヒーの輸入手続き ↗